タイでお店をやるのはキビシイ

タイでお店をやる 

「タイでお店をやった」という人の話です。

 

お店と言ってもイロイロな業種がありますし、規模も様々。

なので今回は小規模・物販or飲食に限定します。

ちなみに経営者は日本人か、日本人に関係のあるタイ人です。

 

そして残念なが上手く言った!という話ではなく、ダメだった方ですね。

なぜダメだったか?タイでものすごく多いダメパターンを1つ。

 

最初にウチの妻の母が、自宅を改造して商店(コンビニみたいな感じ)をやった時の話です。

これはだいぶ前の話で、妻と知り合う前の事、20年前ぐらいだと思います。

 

当時はまだタイでコンビニは珍しく、ウチはチェンマイ市街から2~30kmの場所。

目立った商業施設もなく、一軒家が並ぶタイでは普通の住宅地です。

 

この場所でオカーサンが商店を始めるのですが、日本で言えば駄菓子屋のOO商店とか、

酒屋みたいな感じですね。

ただお酒は置いてなかったそうです。

*余談ですが、5年ぐらい前までのタイは、日中スーパーでもお酒を買うことが

できなかった覚えがあります。

 

ここでオカーサンが商店をやる理由、というか儲かるかも?と思った理由は、

ここから町までは20km以上、大手スーパーでも20kmはある。

近所にはバイクだけで車がないという家も多い。それなら安い一般のお店で仕入れて、

少し乗せて売っても儲かるだろう。特に市場に無いような品は売れるだろう。

と考えたそうです。

 

タイでお店をやる

(こんな感じの郊外の話です。もうちょっと田舎かな?)

 

この近所は人も多いし、ある程度密集しているので、地元の人がやるなら

まあ悪くないかも、という感じです。これで一家全員食べるというのはキツイかも

しれませんが、小遣い程度にはなるだろうと思います。

特に家賃も人件費もかからないので、失敗してもしれてますよね。

 

ところがタイはそんなに甘くないようです。

最初はお店をオープンすると近所の人がちょこちょこ来てくれる。

普通に買ってくれて、これなら行ける!と思ったそうです。

 

しかしお店がいい感じに回りだすと、多くなるのが「ツケ」です。

「サイフを置いてきたから」とか、「ちょっと寄ってみただけだけど、後で持ってくるから」

とかだそうですが、皆40年級の付き合いがあるご近所さん。

 

日本人の感覚からすれば、そんな古いつきあいのご近所さんが、

ツケを踏み倒すなんてありえない話ですよね。

恥ずかしくて出来るわけが無いと。

 

ところがタイは全然違うようです。

最初は古くからの友人なのでツケを許していたけど、毎回ツケなので

すぐに金額も大きくなります。オカーサンは月末に払うだろうと考えていると、

誰も払いに来ない。それどころか、またツケでと言い残し商品を持っていく(笑)。

 

これじゃあやっていけないと、ツケを回収する事になります。

するとどうなると思います?

ここからはタイ特有のおそろしい話です。

 

ツケを払ってくれと催促すると、言われた方はだいたいこんなパターンの態度になります。

  1. 分かったと言って、少し(10%ぐらい)払う。
  2. 分かったと言って、今月末になど、支払い期限を約束する。
  3. ツケの金額が少ない人は全額払う人もいる。

お分かりの通リ、1と2でちゃんと返すなんて人はほとんどいません。

ですがタイ人の恐ろしさはここからです。

 

例えば1の人、仮にツケ総額が1万円だとすると、今日1000円置いていきます。

ただし帰り際に、「払ったから、ツケでお願い」と2000円分の商品をツケで持っていくのです。

凄いでしょ(笑)。払ってるのにプラスになってるじゃないですか!

 

次に2の人。

お分かりですね(笑)。月末払うから~と言って、ツケを要求してくるのです。

 

そうです、3の人も「全額払ってお金がないから~」とツケです(笑)。

 

でもタイ人の本当の恐ろしさはここからです。

こんなことでは客が来る度にマイナスになると、オカーサンはツケを廃止、

そして回収に近所の家を回ります。

 

いつも「サイフをおいてきたから」とか、「買い物する気はなかったのに、ちょっと

寄ったら必要だったから」などと言い訳をされているので、回収に回ったという訳です。

そうすると、ほとんどの人が多少払ったらしいですが、「無い」の一点張りの人も。

なんとかしてくれというと、とんでもない勢いで逆ギレされたそうです。

さらに問題はその後です。

 

まずお店の客数が激減。1日30~40人来ていた客が全く来なくなったと。

そしてお隣さんなど、どうしても顔を会わせるご近所さんからは、「みんなアンタのことを

ものすごく怒っている」と聞かされたそうです。

人に家にいきなりやってきて「金を払え」と言われた。家族の前で恥をかかされた。

私も、私もと、近所中がアンタの事を怒ってるよ、と・・・

 

さらに、それでもお店に来てツケを要求する強者も。

こういう人は「払ったのだから(10%程度)ツケは当然でしょ!」と、半ば怒鳴りこんで来たとか。

結局ツケを再開しても近所の人に喰われるだけなので、数少ない現金払いの人だけを

相手に、数ヶ月は細々とやっていたそうです。

 

すると回収に家庭訪問した人がチラホラ来店するようになります。

そこで例によって、ほとんどの人がツケを要求(笑)。

この時は、何もなかったように、「ごめん、財布忘れたから今回だけいい?」と

笑顔で聞かれたとか(笑)。

 

当然オカーサンは、「まだツケがあるんだけど」と言います。

するとみんな申し合わせたかのように、

「そんな商売のやり方で客が来るわけ無いよ!」と、

ご丁寧に指導されるそうです。

 

タイでお店をやる
(こういう大きい通リに面していると、また違う見方が出来ると思います。)

 

結局近所づきあいも難しくなり、やっている意味もないので閉店したそうですが、

私が一番驚いたのがこの後。

 

以前当時のツケを記したノートをたまたま見つけた時、妻にこの話を聞きいたのですが、

これなんて書いてあるの?と聞くと、この名前は隣のOO、これはさっき会ったOO、

これは昨日ウチにちょこっと寄ったOO・・・・・

それ本当に超近所じゃないの! それも今、普通に付き合ってるけど?

 

タイ人は全然平気なんですね。

もちろんツケなんて払っていないそうですし、閉店したことでチャラだという認識だそうです。

日本人の感覚から言うと、ありえない話ですが、タイでは普通にあるそうです。

 

確かに飲食をやっている若い友人(タイ人)も、みんなツケで倒れています。

でもそれは街だから起こる事だと思っていましたが、数十年になる付き合いのある

ご近所さんまで、そんな事をするのです。

でももしこれが別のウチだったら、ウチの家族もツケを要求するのかな?と

チョット考えました(笑)。

もちろん聞いてみましたが、ウチの家族はそんな恥ずかしいことはしない・・・

と言っていましたが(笑)。

 

ところでそんな話をあるお店でしていると、一緒にいたネパール人がいいました。

「ネパールも同じだよ」と。

飲食のお店なんかやったら、後で払うなんて近所の知り合いや友人、

全然知らない人まで来る。そんな大変なこと、絶対にやりたくない!

 

タイの繁華街ではなく、家の近所で何かお店をやろうとお考えの方、

ツケには注意してください。

 

 


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