前回、タイで日本人がビジネスを始めるなら、フェイスブックのマーケットプレイスが最適と書きました。するとそれを読んだある友人が、こう言ってきました。
タイでハムやベーコンなんか売っても生活すらできないだろww
まったく、どこ見て生きてるんだよって感じです(笑)
前回も書きましたが、フェイスブックマーケットプレイスで売るものは、ハムやベーコンで無くても、食品で無くても、いや物ですら無くてもOKです。
ということで、今回は前回の記事をもう少し深堀りしてみようと思います。
前回の記事はこちら↓
何を売るか?をタイ人の消費動向から探る
タイに移住している人ならわかると思いますが、一般的な日本の報道よりタイははるかに豊かです。さらに国民全体の平均収入は確実に上がっていますし、高給を取る人が加速度的に増えています。
ですが一般的なタイ人は、まだまだ日本人ほど消費しまくる事はしません。ですがタイ人が金を使うものと、その金銭感覚をよく観察すると、タイ人がよく金を使うポイントが見えてきます。
前回も書きましたが、タイ人が最も金を使うのは「家」です。この「家」ですが、家・土地そのものから、家電や家具、庭・DIY関連と、売れそうなものは数多くあります。なので、ここから売る商品を探すとビジネスは有利になるはずです。
また「健康関連」にもタイ人はよく金を使います。サプリなどの健康食品、エクササイズ関連などの王道製品はもちろん、食品そのものにも強い関心を持っています。
特に肉野菜のオーガニックや、あまりタイ国内には流通していない健康的な外国産食材に対する関心も強いです。
そして、タイ人はこういうものに対して、非常に財布のヒモが緩いです。実際に私が見ていても、「は?そんなものに、そんな金払ってるの?」なんて事はよくあります。
いきなり爆発的に売れる事より長期ブランディング重視
タイでビジネスを始めるには・・的な話をすると、多くの人は「いきなり爆発的に売れるもの」を想像するようです。ですが、そんなものを期待しても意味がありません。どんな人気商品でも、だんだん認知が進み、何かの要因で人気に火がつくというのが普通です。
この「だんだん認知が進み」の段階で、いかに多くの人に「ああ、あの製品は良いね」と言わせるか?が成功の鍵です。この段階である程度の信頼を得る、これがブランディングの第一歩です。それは単体の商品でもいいですし、フェイスブックマーケットプレイスの自分のお店でもOK。
「ああ、あそこなら信用できるよ」と思われれば、次は本格的にマーケティングを考えます。*ここでも、あまり金(広告費)をかけないコンサバな方法もあります。
フェイスブックマーケットプレイスなら、敷居の高い「日本人がタイで起業」をする前に、商売を始めることが出来ます。もしこれでうまくいったら起業なので、リスクは果てしなく低いです。
ハムなんて1日10個も売れないだろ?
冒頭の私の友人ですが、彼は「タイでビジネス=爆発的に儲かる」というイメージに頭を支配されています。彼は、ハムなんて、1日せいぜい10個くらいしか作れないだろ?それ全部売っても、1日=500バーツも儲からないんじゃないの?と私に言っていました。
まあ、そうですよね、これだと完売しても1日/1500円程度の儲け。ですが、家の誰かが片手間にやった作業で、1日=1500円稼げる。 そして、もし1年後に「あの家が作るハムは美味しいよ」という評判が立ったらどうでしょう? 市内全域と言わず、町内で話題になれば、10個が30個になることは簡単でしょう。30個になれば、1日=4,500円です。全然バカになりませんよね。
さらにブランディングが進めば、スーパーやデパートから週一で注文が入ったり、レストランから定期的に注文が入ることもあるでしょう。そうなったら、1日=1万円の利益も視野に入ってきます。このレベルまでくれば、起業も目前です。 こう考えれば、そんなに難しい話でもないと思いませんか?
飲食店を始めて、高い保証金を払って店舗を借り、人件費や仕入れ額に頭を痛める・・・マッサージ店を始めて、やはり高い保証金を払う決断をしたが、一向に伸びない客足に消耗する・・・
いや、考えるだけでも寒気がする、本当に恐ろしいストレスです。
他には?
念の為、もう一度書きますが、売るものはハムでなくてもOKです。
いかにも日本人がタイやりそうな食品で、ちょっと思いつくものだと、
- トンカツ
- タレの焼き鳥
- 豆腐
この辺りは、日本人ならタイ人があまり知らない「ひと手間」が使えるので、難しい事抜きにブランディング可能だと思います。柔らかい、箸で切れるトンカツ、美味しいタレの様々な部位の焼き鳥(豚)、日本式の美しい絹ごし豆腐などですね。
焼き鳥なんかは、庭で焼いて匂いを出しつつ、マーケットプレイスでも集客なんて良いと思います。*もちろん香りの良い、美味しいタレを作れるのが大前提です。
それからピザ窯。私は半年ほど前にピザ窯を自作したのですが、この窯で焼く本格ピザはマジでウマいです。まずピザを近所とマーケットプレイスで売りつつ、同時にピザ窯の受注もします。こんなものは一回作ってしまえばコツを覚えるので、何回でも作れるようになります。ピザの単価は知れていますが、ドーム型のナポリ式ピザ窯の販売なら(受注したら、現地で作る)、高単価が見込めます。なんと言っても、普通の人には作れないですから。
タイではドミノ・ピザやピザーラのようなピザ店も、今や結構な人気ですよね。こちらはデリバリーではなく、ほとんどの人はテイクアウトです。チェンマイのピザハットはいつ行っても客がいるので、結構儲かっているはずです。
売っても失敗するもの 具体例
これも前回書いたのですが、「日本から物を仕入れてタイで売る」というスキームはオススメしません。高額なものは関税の他に在庫リスクがありますし、安価なものは販売価格の半分を関税が占めるという最悪のリスクがつき纏います。
確か前回も同様のことを書いたのですが、ハムなんか儲からない!と言ってきた前述の友人が、私にこうも言っていました。
オレなら、タイで日本の目薬を売る。日本の販売価格の3倍でも飛ぶように売れるから、大量に仕入れて売り捌く。オレもマーケットプレイスで売ってみようかな~??
オマエは前回の記事を読んだんじゃなかったのか?と言いたいところですが(笑)、「へぇ、そうなんだ」と言っておきました。
それより、このアイデアは、基本関税を払わないという前提に基づいています。でないと、タイにも無数にある日本のドラッグストアに太刀打ちが出来ないからです。ですが税金逃れを前提にするという国に反した戦略で、ブランディングなんて出来るわけがありません、論外です。
100%以上の高額関税が掛かる以上、日本からの個人輸入で成功するのは至難の業です。将来的な起業や成功を目指すなら、この手の案は即却下したほうが時間の節約になります。
具体的な戦術
このフェイスブックマーケットプレイスを使ったビジネスは、タイ人の名義でやるのが基本です。
例えばトンカツを売るとしたら、日本人の名前のほうが本格的で売れそうな気がする・・と考えるかも知れません。確かにこれは一理ありますますが、それより労働許可が無い人の場合は自分の名前でマーケットプレイスを使うことはやめましょう。タイ当局が、どこまでを労働と捉えるのか分かりませんが、ダメそうなものはやらない事が一番です。
私がやるとしても、アイデアだけだして、後は妻と家族に丸投げです。なので実質、私は部外者になります。ですがこうすることで、変な外人が食べ物を売っているというネガティブな噂が立たなくて済みます。日本でも知らない外国人というと、どこか怪しいですよね。タイでもそれは全く同じです。
コンセプトは大事
次にお店のコンセプトを決めます。これは何を売るか?と同時に考えるべき大切なものです。
例えば食品なら先程書いたように、タイ人に人気のある「オーガニック」をコンセプトにするとか、「ヴィーガン・ベジタリアン」をコンセプトにするとか、「ビタミン」をコンセプトにするとかが良いと思います。
こういう明確なコンセプトがあり、その上でOOという目玉商品を売り出すというイメージです。このコンセプトは売るためのもの、注意や興味を引くものです。なので徹底的にその世界に詳しくなる必用があります。これは中途半端は許されません、とことん勉強して下さい。
そして目玉商品は、当然「味」にこだわります。*食品なら これは当たり前ですね、美味しくなければ絶対に売れません。ここも研究に次ぐ研究が必要になるでしょう。
最後に
という感じで、簡単に説明しましたが、まずはやってみるに限ります。改良はそれからでも出来ますので。まずは行動することが先決ですね。
そして1日1,000円でもいいので、売れる商品を扱う。そして身近な人からの称賛を得る。その称賛を徐々にスケール。
ここまで持っていくのに必用なプラットホームは、フェイスブックマーケットプレイスだけです。もちろん他のサービスも並行して使っていく方が良いでしょう。ですがメインはフェイスブックマーケットプレイスがオススメです。そしてなるべく早く自分のHPを作り、ここを最終的なランディングページにします。集客はフェイスブックマーケットプレイスなど、売るのは(CV)自社HPで、ですね。
わりとシンプルに、この程度の戦略で開始できる、素晴らしいネット物販ツールが今のタイにはあるのです。これを使わない手はないですよね。まずは自分の得意なモノで勝負してみるのがオススメです。
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コメント
はじめまして。
今回と前回の記事大変勉強になりました。
以前に比べて確かにピザを食べるタイ人増えている気がします。
自分も色々考えて何か始めてみたいです。
ムーさん、はじめまして。
とりあえず、無料で手軽に始められるものがリスクが少なくておすすめです。
がんばってください!